伝えたい針尾送信所のこと
謎すぎる針尾送信所の一問一答
「なぜ謎?Q&A」
針尾送信所(針尾無線塔)とはどのような施設ですか?
A
大正時代に旧日本海軍が建設した、現在も完全な形で残る国内唯一の長波無線通信施設です。
1922年(大正11年)に完成し、遠方の艦船などと連絡を取るための最先端の巨大通信設備として活躍しました。 1997年(平成9年)にその役割を終え、日本の近代化を伝える貴重な存在として2013年(平成25年)に国の重要文化財に指定されています。
ワンポイント
西海橋や新西海橋の歩道から、うず潮と針尾無線塔が織りなす大パノラマを眺めるのがおすすめです。
針尾無線塔の高さや大きさはどれくらいですか?
A
高さは約136メートル、足元の直径は約12メートルもある巨大な鉄筋コンクリート造の塔です。
解説:3本の塔はどれもほぼ同じ高さで、足元のコンクリート壁の厚さは約76センチメートルにも及びます。 塔の外周は約37メートルもあり、大人の足でぐるりと1周するだけで約30秒もかかる圧倒的なスケール感を持っています。
解説:3本の塔はどれもほぼ同じ高さで、足元のコンクリート壁の厚さは約76センチメートルにも及びます。 塔の外周は約37メートルもあり、大人の足でぐるりと1周するだけで約30秒もかかる圧倒的なスケール感を持っています。
針尾送信所(針尾無線塔)はなぜ作られたのですか?
A
旧日本海軍が、中国大陸や南太平洋の艦船と直接通信を行う拠点とするために建設しました。
解説:当時の通信の主流であった「長波」を使って海を越えて電波を届けるには、高出力の電波と巨大なアンテナが必要でした。 そこで、軍港があり強固な岩盤を持つ佐世保の針尾島が選ばれ、国家の安全保障を担う通信拠点が作られました。
解説:当時の通信の主流であった「長波」を使って海を越えて電波を届けるには、高出力の電波と巨大なアンテナが必要でした。 そこで、軍港があり強固な岩盤を持つ佐世保の針尾島が選ばれ、国家の安全保障を担う通信拠点が作られました。
ワンポイント
千葉県の船橋、台湾の鳳山にも同様の施設がありましたが、現在当時の姿を完全に残しているのはここ佐世保だけです。
針尾送信所の巨大な塔は、なぜ3本も建っているのですか?
A
3本の塔の間に、電波を飛ばすための巨大な三角形のアンテナ(空中線)を張り巡らせるためです。
解説:約300メートルの間隔で正三角形に均等配置された3本の塔の間にワイヤーを張り、中心にある「電信室」から電波を送受信していました。 強風でアンテナが切れないよう、各塔には重りで張力を調整する工夫も施されていました。
解説:約300メートルの間隔で正三角形に均等配置された3本の塔の間にワイヤーを張り、中心にある「電信室」から電波を送受信していました。 強風でアンテナが切れないよう、各塔には重りで張力を調整する工夫も施されていました。
ワンポイント
電信室の近くから3本の塔を順番に見比べると、広大な敷地全体を使って構築された「巨大な通信システム」であることが実感できます。
太平洋戦争の開戦暗号「ニイタカヤマノボレ」は針尾送信所から発信されたのですか?
A
開戦暗号が針尾送信所から発信・送信されたという明確な記録や史料は一切残っていません。
解説:真珠湾攻撃を告げる「ニイタカヤマノボレ1208」を送信した施設として広く語られていますが、終戦時に多くの機密資料が処分されたため、事実を確認することはできません。 ただし、大陸方面の通信中枢として機能していたことは事実です。
解説:真珠湾攻撃を告げる「ニイタカヤマノボレ1208」を送信した施設として広く語られていますが、終戦時に多くの機密資料が処分されたため、事実を確認することはできません。 ただし、大陸方面の通信中枢として機能していたことは事実です。
ワンポイント
電信室の重厚な防音扉や厚い壁に触れると、当時の最高機密を扱っていた緊迫した空気感が伝わってきます。
建設から100年以上経つのに、針尾無線塔が倒れないのはなぜですか?
A
水分を極力減らした良質なコンクリートを、手作業で念入りに突き固める工法を採用したからです。
解説:当時の優秀な技術者たちが設計・施工にあたりました。 「硬練り」のコンクリートを棒でひたすら押しつぶして隙間をなくし、継ぎ目の不純物も徹底的に除去しています。 この妥協のない施工により、震度6弱の地震にも耐える驚異的な強度が保たれています。
解説:当時の優秀な技術者たちが設計・施工にあたりました。 「硬練り」のコンクリートを棒でひたすら押しつぶして隙間をなくし、継ぎ目の不純物も徹底的に除去しています。 この妥協のない施工により、震度6弱の地震にも耐える驚異的な強度が保たれています。
ワンポイント
塔の表面をよく観察すると、100年以上前の職人たちが木製の型枠を組み上げてコンクリートを打ち込んだ生々しい跡が確認できます。
針尾送信所(針尾無線塔)の敷地内や建物の内部は見学できますか?
A
敷地内を歩くことができ、3号塔の内部の一部と、中心施設である電信室を見学可能です。
解説:重要文化財指定後、一般公開しています。 危険防止のため見学エリアは限られていますが、1号塔は外観を間近で見学でき、3号塔は入り口から内部を見上げることができます。 電信室の中に入ることも可能です。
解説:重要文化財指定後、一般公開しています。 危険防止のため見学エリアは限られていますが、1号塔は外観を間近で見学でき、3号塔は入り口から内部を見上げることができます。 電信室の中に入ることも可能です。
ワンポイント
地元保存会のボランティアガイドが駐在していますので、お気軽にお声掛けください。
針尾送信所(針尾無線塔)へのアクセス方法や駐車場はありますか?
A
西海パールライン「針尾IC」から車で約5分です。敷地内に見学者用の無料駐車場を整備しています。
解説:公共交通機関でのアクセスは不便なため、自家用車やレンタカーでの訪問が適しています。 観光名所である西海橋・新西海橋からも車ですぐの距離にあります。
解説:公共交通機関でのアクセスは不便なため、自家用車やレンタカーでの訪問が適しています。 観光名所である西海橋・新西海橋からも車ですぐの距離にあります。
ワンポイント
道中にはみかん畑などののどかな風景が広がっています。巨大な塔が急に目の前に現れるアプローチの景色も必見です。
針尾送信所は現在、何かの通信などに使われているのですか?
A
通信施設としての役目はすでに終えており、現在は歴史や技術を学ぶ文化財として公開されています。
解説:大正時代に完成後、昭和、平成と75年間にわたり情報の発信地として機能しましたが、1997年(平成9年)に運用を終了しました。 現在は、大正期の土木技術と通信技術の到達点を現代に伝える近代化遺産として保存・活用しています。
解説:大正時代に完成後、昭和、平成と75年間にわたり情報の発信地として機能しましたが、1997年(平成9年)に運用を終了しました。 現在は、大正期の土木技術と通信技術の到達点を現代に伝える近代化遺産として保存・活用しています。
ワンポイント
かつては海上保安庁や海上自衛隊も使用していました。敷地内の看板や残された設備から、様々な機関に引き継がれた歴史を探すのも面白いです。
針尾送信所(針尾無線塔)の見学にかかる所要時間はどれくらいですか?
A
広い敷地内の電信室や無線塔を徒歩で回るため、おおよそ40分〜1時間程度が目安となります。
解説:約4.4万平方メートルという広大な敷地の中に施設が点在しています。 駐車場から電信室、そして3号塔へと見学路に沿って歩きながら、圧倒的なスケール感や豊かな自然景観をゆっくりと楽しむことができます。
解説:約4.4万平方メートルという広大な敷地の中に施設が点在しています。 駐車場から電信室、そして3号塔へと見学路に沿って歩きながら、圧倒的なスケール感や豊かな自然景観をゆっくりと楽しむことができます。
ワンポイント
敷地内は舗装されていない場所や起伏もあるため、スニーカーなどの歩きやすい靴で訪れることをおすすめします。
